会社の最後|無事に閉鎖されるために

会社がその活動を終えるとき、皆さんなら何と表現するでしょうか。

「倒産」?「たたむ」?「廃業?」

どれも、その会社の状況によっては正解だと思います。

会社法では、会社が主な活動を終えることを「解散」と表現します。

この解散が株主から認められ、解散登記を申請してから2か月後、特段の問題がなければ「清算結了」の登記を申請します。

この一連の流れを経て、とうとう会社は過去のものとなり、会社の登記簿は「閉鎖」されます。

では、この解散の登記はスムーズにいくものでしょうか。

こうして改めて問いかけるということは・・・そうです、スムーズにいくとは限りません。

まず多くの会社で起こりがちなのが、「定款がない」という事態です。

このブログでも定款については度々書いてきましたが、設立から間のない会社ならいざ知らず、数十年も経営していると、会社の定款を紛失していることがあるのです。

現在ならば、定款を紙で保管するとともに電子書類として保管することで、二重の保管をしている会社も少なくないでしょう。

しかしこれが昭和の時代あたりになると、紙以外に保管の方法がないわけです。

火事や地震などの避けようがない滅失、引っ越しなどによる紛失、その他諸々の事情で、紙の定款が失われていることがあるのです。

そんな時は、会社設立の時に認証してもらった公証人役場に出向くしかありません。

公証人役場では原本が保存してありますから、なんとか事なきを得るでしょう。

(公証人役場が災害に遭っていた・・・という稀なケースももちろんあります。その場合は管轄法務局と話し合って進めるしかないと思います)

ところが、災害という外からの事情によらず、定款の取得が困難な場合があります。

前回も認知症の記事を書きましたが、社長の記憶が曖昧になっており、どの公証人役場を利用したのか覚えていないというケースです。

こうなってくると、地道に問い合わせを繰り返すことになります。

また、あくまで公証人役場に保管してあるのは原始定款です。

変更した内容は反映していませんから、これも地道に(記憶をもとに)修正していく必要があります。

取締役会や監査役は最初から存在したのか?

株式の数は途中で変わったのか?

そもそも最初から同じ土地で営業をしていたのか・・・?

完璧に書き直すことは不可能であり、また時間も労力も使うことでしょう。

こんな時こそ、司法書士が寄り添います。

何十年も社会で頑張ってきた会社の最後を、一緒に見届けます。

始まりがあれば終わりがある。

良い思い出になるよう、力を尽くしますよ。

 

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