株式会社を興した社長さんは、経営が軌道に乗り、充実した売り上げが計算できるようになると、次なる目標を持つことと思います。
そうですね、上場です。
「上場」と一口に言っても実際は種類があるのですが、今回はたんに、取引所(市場)にて売買ができる状態とします。
私の住む地域でも、古くは昭和の時代から、最近では数年前に上場した企業がいくつかあり、やはり安定感・存在感は抜群です。
誰からも一目置かれる、上場企業という称号。
目指したいけれど、準備も知識も必要です。
そして、おそらく最も大事なのは、社長さんを含めた社員の皆さんの「上場を目指す熱い心」だと、私は個人的に思っています。
まだ手が届かない、と先延ばしにするには少し惜しい。
ある起爆剤をご紹介したい。
今回はそんな記事になります。
会社法には、新株予約権という制度が置かれています。
これは一般的に、ストックオプションと呼ばれています。
字義として、「何らかの利益を秘めている」感じがしますよね。
その通りです。
これは将来、会社が、ストックオプションの持ち主に、株主となる権利を、あらかじめ決めた金額で予約してあげているのです。
だから「予約権」なのですね。
予約を実行することを、「行使」と言います。
行使する時点で、予約された金額を会社に支払います。
行使することにより、晴れて、新株の株主となるのです。
ストックオプションの発行時は、ほとんどが無償です。
手を挙げた人に与える場合もあるでしょうし、社員であれば(条件はあるでしょうが)一斉に与える場合もあるでしょう。
ただ同然で手に入れた、ストックオプション。
目に見えることもなし、日ごろ意識はしないかもしれません。
ところが、いよいよ上場が現実味を帯びてきたらどうでしょう。
その手にしているストックオプションが、きらきらと輝きだしたことに気づくことにはならないでしょうか。
もしかして、本当に新株に変身するのだろうか?
株価が公開されたら、どれだけの利益が見込めるのだろうか?
俄然、仕事にも熱が入るのではないでしょうか。
そしてこんな破格の待遇を用意してくれた会社に対し、愛着が増すことにはならないでしょうか。
また、今まで頑張ってくれている社員さんに対する、素晴らしい贈り物にはならないでしょうか。
ストックオプションの発行にはお金はかかりません(登記費用は別途かかりますが、ここでは省略します)。
行使時に、給与等として課税される場合があります。
しかし、これも「税制適格」になるよう設計すれば、課税されません。
またストックオプションを譲渡しないようにと最初に定めておくことも可能です。
社長さんが今まで大事にしてきた社員さんへ、大きな利益の可能性のあるストックオプションを付与することで、将来の上場のための「熱い心」を養うことができます。
いかがだったでしょうか。
前向きなエネルギーは、全てを好転させると私は信じています。
そして、会社の事情に応じた細やかなストックオプションを設計するのは、司法書士が適任です。
なぜなら、司法書士こそが、こういった登記を作成し、条件ぴったりの新株が誕生しているからです。
どうぞ身近な司法書士に、社長さんの「熱い心」をお話してみてくださいね。